“催眠”“催眠術”“催眠療法”の違い

よく世間では催眠についての認識を誤解されている方が多いようです。
私自身も過去に、催眠と催眠術、また催眠療法について誤った解釈をしていた経験があり、誤解から抵抗を感じられる方も多いのでは?と思いました。
皆様に広くご理解いただきたいという思いから、このページを作りました。
ご理解いただくと共に、何らかのお役にたてればと、願っております。

催眠

“催眠”とは、心と体の緊張を和らげることにより、人工的に作られた睡眠(すいみん)に似た状態です。この状態をわかりやすく言いますと、起きている状態と寝ている状態の間が催眠状態なのです。
催眠状態(心理的には暗示の反応しやすくなった状態、生理的には心と自律神経とホルモンの調和の取れた一番安定した状態)に入るには、まず、第一に、心と体の緊張を除き、リラックスして、(ああしよう、こうしよう)(ああだ、こうだ)(これでよいのか)などの雑念(批判、抵抗)を振り払って、一つのことに素直に集中し、無批判、無抵抗になればよいのです。
そうすれば、誰でも暗示(思考、生理、行動を支配する力)のかかりやすい催眠状態に入ることは可能です。そして、睡眠(すいみん)と違い、催眠状態においては簡単に暗示を与えることが出来ます。
“催眠”は単に調整(潜在意識を意識的に訓練すること)と呼びます。調整とは人間の生命力、或いは自然治癒力(ホメオスタシス)を引き出すことにほかなりません。
そして、“催眠”には、他人から一定の手続きにより暗示にかかりやすい状態に導かれ、暗示を与えてもらうという方法の“他者催眠”と、自分自身で暗示に反応しやすい状態に導き、自己暗示を与える方法の“自己催眠”があります。
そして、“催眠”には、“ショー的催眠”(テレビで行われている)と“催眠療法”(治療目的)があることを忘れてはなりません。

“催眠”には、三条件と三原則が必要となります。
“催眠”の三条件とは、「正しい理解」、「動機づけ」、「信頼関係」の三つです。
そして、「心身弛緩」「注意集中」「被暗示性」から“催眠”の三原則が、成り立っています。

催眠術

“催眠術”とは、催眠状態(心理的には暗示の反応しやすくなった状態、生理的には心と自律神経とホルモンの調和の取れた一番安定した状態)を起こさせる技術を“催眠術”といいます。
また、暗示感性(暗示に反応すること)を促進させ、より暗示に反応しやすくする技術をいいます。
テレビなどで行われているのは、ショー的催眠術で、1回限り、面白おかしくスピーディーに格好よく“見せる”ことが目的です。
ショー的催眠術を説明しますと、被験者は“興味”“信頼”“安心”という三原則を必要とし、術師とのラポール(信頼関係)が成り立ってこそ[催眠状態、変性意識状態、トランス状態]へと持って行く事が可能となります。
他者催眠術では、被暗示性を見るために簡単な被暗示テストを行い、そして運動支配、感覚支配、健忘支配、幻覚支配まで持っていければ術師は本望でしょう。
“催眠術”に関しては、個人差はありますが勉強と経験をつむことにより、数ヶ月でマスターすることも可能です。
被験者が望んでいれば暗示は長続きしますが、突然何かのきっかけで剥がれてしまうこともまれではありません。“催眠”はメッキのように剥がれやすいものなのです。よって、簡単な暗示による“催眠術”での治療は経験上、お薦めできません。

催眠療法

“催眠療法”とは、先に述べました“催眠状態”を利用して、無意識(潜在意識)の領域に働きかけ、症状や悩みを取り除いて行く方法です。その技法は多々ありますが、精神療法の一つで心理学と精神医学に基づいた科学的な療法です。
歴史はかなり古く、実際に臨床の場で使用され、研究、応用されてきました。
現在では、その特性を利用して、性格の改善、能力開発、悪癖の改善に効果が認められるため、神経科、心療内科では自律訓練法、産婦人科では無痛分娩、歯科においては無痛抜歯などにも使用され実績を残しています。
そして最近では、大学病院や診療所においても取り入れている所や、動きが見られます。やはり薬剤での治療では、副作用等の心配や薬に依存してしまう可能性があり、症状を抑えるだけで根本的な治療が困難だということが、クライアントにも浸透してきたからではないでしょうか。そして人体にも害がないことが認識されているからだと思います。

“催眠療法”においては、“リラックス”“集中”“暗示”の三原則から成り立っています。治療が目的な為、催眠療法で足りないものは、心理療法で補います。
緊張を和らげ、ゆったりとした気持ちを抱き、セラピストに委ねることで、暗示により無意識の物の観方、考え方、受け取り方を変えていく方向に導き、症状を軽減していく方法です。まれに、奇跡的な効果を表わすこともありますが、相手の気持ちになって行うため、やはり時間がかかるものです。そのような過程で、自分自身に対する信頼を取り戻すことが、催眠療法の一番の目的であるといえましょう。

また“催眠療法”に関しては、やはり勉強と経験は勿論ですが、人の心と向き合うことが必要なため、決められたゴールというものがなく、セラピストとなっても常に研究を続けることが必要かと思われます。

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